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タケノコ下茹で

2010年4月23日 金曜日

タケノコが好きだ。

私は、味覚の要素としての歯触りに重きを置いている。…要するに、カリカリ、パリパリ、シャコシャコ、プチプチ、ヌルヌルした物が好き。

今日、仕事の縁で訪れたお宅で、採れたてのタケノコをいただく。採れたても採れたて、私が作業をしている間に掘ってきてくれたものだ。

なかなか素敵な面構え

帰宅して、早速下茹ですることにする。といっても、生のタケノコなど扱ったことがない。まずはグーグル先生に教えを請う。すると、洗う→剥く→頭を落とす→切れ目を入れる→ぬかと一緒に煮る→完成、という具合らしい。特に難しいこともない。近くのスーパーに走り、ぬかを入手して(タケノコ下茹で用として、タカノツメがほんの少し添加された小パックが売っている。37円也)、準備万端。

茹で始めるぞっ

手順通りに進め茹でようとするが、手持ちの鍋に収まらない。頭の伸びている部分をかなり落とせば入るのだが、タケノコ好きとしてはもったいなくて落とせない。しかし、何とか収めて茹でなくては食べられもしないので、泣く泣く落とす。

茹で時間は、『竹串を刺してスッと入るまで』だそうだ。あるレシピには小一時間と書いてあったので、茹でている間別室に引き上げる。15分ぐらいして様子を見に行ったら、ぬかの甘い香りが充満。何かと思ったら、盛大に吹きこぼれていました。ガス台の上はクリーミーなぬか湯が一面に。昔の人はぬか袋で床を拭いてツヤを出したというが、この事態では、ガス台をぬかで拭いてツヤを出そう!と思い込むしかないな。

さて、肝心のタケノコですが、竹串を刺す…のが理想であるらしいが、男の台所にそんなものはない!(←威張ってどうする)辺りを見回し、フォークで代用。すると、スススーッと中程まで入っていく。あれ?小一時間茹でるんじゃなかったの?と思いながらも火を止め、そのまま茹で湯の中で冷ます。

うり二つ?

冷めたところで剥いてみると、あれ?あれれ?どんどん皮が剥けて、どんどん小さくなっていくぞ。あれれれれれ、と思っているうちに、ずんぐりとした三角錐になる。すると、市販の中国産タケノコの水煮とうり二つに。それは同じタケノコなんだから、姿形が同じなのは当然だし、中国産だからといって小さかったり品質が悪かったりするわけじゃないのは承知している。でも下茹で前のあの猛々しい姿から、このちんまりとした姿は想像できなかったな。何事もやってみなければわからないものだし、新しい発見はいつでも楽しい。

その後、スライスしてマヨネーズを少し付けて食べたが、瑞々しくて、シャキシャキコリコリして、歯触り大王の私としては大満足。茹で時間が15分と短かったが、根元まで柔らかくなっているし、アクは感じられないし、やはり採りたてというのが大きかったのだろう。試しに写真に写っている中国産タケノコの水煮をスライスしてそのままマヨネーズを付けて食べてみたが、シャキシャキもコリコリもなく、ただ筋っぽさだけが口の中に残るだけであった。広い土地があれば、竹を植えて、この季節に存分にタケノコを食べたいなぁ。